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北九州港の特徴的なビジネス利用について

 北九州港を、今後さらに利用される港としていくために、ビジネスの観点から見た北九州港の特徴を以下にまとめます。

1. 北九州港とは

  • 120年を超える歴史を持つ国際貿易港(平成21年開港120周年)
  • 日々発展するアジア諸国と日本を結ぶ重要な港として機能
  • 市内だけでなく九州・山口地域の人々の生活や産業、経済を支える大切な役割を担う
    ①海上貨物取扱量 全国第5位
    ②コンテナ貨物取扱量 全国第7位
    ③国内長距離フェリー取扱量 全国第2位

    (以上、平成21年港湾調査から)

  • 取扱い貨物

    船舶の種類別取扱量

    輸送革新船(コンテナ、RORO船)を利用した輸送が約56%を占める
    船舶の種類 H22年実績 構成比
    船舶全体 98,844,428t 100.0%
    ①フェリー、RORO船 48,089,790t 48.7%
    ②在来船 43,297,728t 43.8%
    ③コンテナ船 7,456,910t 7.5%

    品種別取扱量

    完成自動車の輸送が42.2%を占める
    品種 H22年実績 構成比
    全品種 98,844,428t 100.0%
    ①完成自動車 41,781,759t 42.2%
    ②石炭 9,778,923t 9.9%
    ③鉄鉱石 7,767,459t 7.9%
    ④鋼材 6,501,858t 6.6%
    ⑤その他輸送機械 3,395,779t 3.4%
    その他 29,618,650t 30.0%

2. 豊富な定期コンテナ航路(平成23年8月現在)

 北九州港の定期コンテナ航路は36航路・月間193便のサービスがあり、なかでも、韓国航路が84便、中国・香港航路が56便など、近海のアジア航路が中心ですが、ロシア航路なども寄港しています。

北九州港の定期コンテナ航路

航路名 月間航路数 便数
①韓国 10 84
②中国・香港 13 56
③東南アジア 10 44
④台湾 2 8
⑤ロシア 1 1
36 193

海外の港別の月間寄港便数はこちら

3. 太刀浦コンテナターミナル

第1ターミナル(供用開始 昭和54年)
太刀浦コンテナターミナル写真

太刀浦コンテナターミナル(第1ターミナル)

①航路 東南アジア航路(タイ、ベトナム、フィリピン)・韓国航路など
②施設 水深 -12m、岸壁延長 620m
蔵置能力 6,134TEU(ドライ)、リーファ95TEU
③荷役機械 ガントリークレーン 4基、ストラドルキャリア 15台
④平成22年 取扱量 254,708TEU
⑤入港隻数 111隻(平成23年5月)
第2ターミナル(供用開始 昭和62年)
①航路 中国・内航フィーダーなど近海航路が中心
②施設 水深 -10m、岸壁延長 555m
蔵置能力 4,140TEU(ドライ)、リーファ132TEU
③荷役機械 ガントリークレーン 3基、ストラドルキャリア 13台
④平成22年 取扱量 165,928TEU
⑤入港隻数 90隻(平成23年5月)
在来岸壁での荷役

コンテナターミナル以外の在来岸壁で、韓国航路の小型コンテナ船がトラッククレーンを利用して荷役をしており、H22年は年間約2万5千TEUの取扱いがありました。

太刀浦CTの運営

港運会社9社が出資した「関門コンテナターミナル株式会社(以下KCT)」が、自社の作業員と出資会社からの出向者によりターミナル作業を行っています。

①船内作業と沿岸作業

ターミナル作業は、コンテナ船の上でコンテナの積み付け等や、ガントリークレーンの操作を行う船内作業と、ターミナル内でのストラドルキャリアによりコンテナの荷繰りをする沿岸作業に分けられます。

②作業の共同化

沿岸作業はKCT設立時から共同で行ってきましたが、より効率的な荷役を行うため、平成15年7月から船内作業もKCTが行うこととしました。

③ゲートのオープン時間

平日  08:30~20:00 (要予約16:00~20:00)
土曜  08:30~17:00 (要予約13:00~17:00)

④関門コンテナターミナル株式会社(KCT)について

会社概要 昭和45年9月、コンテナターミナル内の荷役を取扱う目的で、港運事業者9社により設立された会社です。
事業内容 港湾運送事業、貨物運送取扱事業、荷役機械(ストラドルキャリア)貸与

4. ひびきコンテナターミナル

施設概要(供用開始 平成17年)
ひびきコンテナターミナル写真

ひびきコンテナターミナル

①航路 東南アジア航路(タイ、フィリピン、韓国)など
②施設 水深 -15m、岸壁延長 700m
水深 -10m、岸壁延長 340m
蔵置能力 22,464TEU(ドライ)、リーファ324TEU
③荷役機械 ガントリークレーン3基(18列対応)
トランスファークレーン 7基
特徴

①アジア・日本・北米を結ぶ日本海ルート上に位置する港

②近隣地方港とアジアを結ぶ西日本の積替え拠点港

③大型船の寄港に適した大水深岸壁(-15m)を有する港

④-10m岸壁を多目的バースとして暫定活用

⑤ターミナル背後地に広がる安価で広大な産業用地

臨海部物流拠点の形成に向けて/(仮称)ひびきロジスティクスパーク

①ひびきCTならではの、物流に特化したエリアを段階的に構築

②規制緩和等により無ナンバー車両の走行、特殊車両による貨物搬送を可能とし、物流効率化、コスト削減に寄与

⇒ 多目的倉庫、企業物流センターの集約化を図る

5. 充実した国内フェリー・ROROサービス

 北九州港の国内フェリー・RORO船での貨物取扱量は、北九州港の海上出入貨物取扱量の約半分を占めています。長距離フェリーが寄航する港湾の内航フェリー取扱量では、2009年データで、苫小牧(5433万トン)に次いで、全国2位の取扱量を誇り、大阪、神戸を押さえて西日本ではトップです。

国内フェリー写真

内航フェリー(新門司フェリーターミナル)

豊富なサービス

 北九州港は、大阪南港に毎日2便、泉大津、神戸、松山、東京及び徳島に毎日1便のフェリー、名古屋に週5便、茨城港に週3便のRORO船が就航しており、西日本屈指の国内フェリー・RORO航路を有しています。
 平成21年は、フェリー業界に打撃を与えた高速道路割引制度と景気低迷により、取扱量を減らしましたが、平成22年は、回復基調で推移しています。

国内フェリー・ROROの振興事業

 北九州港は、更なる取扱量増につなげるべく、メーカーや商社を対象に、フェリー・RORO航路を活用した物流構築を喚起するセミナーや、モーダルシフト推進補助制度等の施策を実施しています。
 北九州港が有する「環境にやさしい物流を実現するためのインフラ」(西日本最大級のフェリー・ROROターミナル、コンテナターミナル等)を活用した輸送に対して補助金を交付する「モーダルシフト推進補助制度」を、平成18年度から実施しています。
 過去5年間で、78件の認定件数があり、平成22年度は、16件の認定件数がありました。昨年度の特長としては、
①内航RORO船と外航船を利用したシー&シー輸送が実現
②紙、飲料水、鋼材等、フェリー・RORO船輸送に適した貨物が増加
などが挙げられます。

6. 北九州港の特徴的なサービス

ホットデリバリーサービス

 定曜日・定時でスケジュールを固定し、通関業務なども最優先で行い、本船荷役開始後2~3時間で貨物の引渡しを可能にするサービス。主に、需要変動が激しいアパレル貨物や鮮度が求められる生鮮食品などが取り扱われています。
 平成20年に実施された「平成20年度 全国輸出入コンテナ貨物流動調査」によれば、北九州港で取扱われた貨物の輸出3.1%、輸入3.3%が、関西以東の貨物です。

シー&レール・シー&シーサービス

 北九州港は長距離フェリーの発祥の地で、RORO船の拠点でもあります。北九州貨物ターミナルという鉄道の拠点もあります。
 これら豊富な国内フェリー・RORO網と、週6便の日韓フェリーや豊富な定期コンテナサービスを組み合わせた国際複合輸送サービスが利用されています。

①シー&レール
鉄道と船(フェリー・RORO船、コンテナ船)
を組み合わせた輸送
写真

JR貨物 ⇒ 国際コンテナ
(北九州貨物ターミナル)

②シー&シー
内航船(フェリー・RORO船、コンテナ船)と
外航船(フェリー・RORO船、コンテナ船)を
組み合わせた輸送
シー&シー写真

国内フェリー・RORO ⇒ 国際RORO
(田野浦埠頭)

北九州港の国内フェリー・RORO航路
関東航路 オーシャントランス(東京・徳島航路:1便/日)
川崎近海汽船(北関東航路:3便/週)
東海航路 トヨフジ海運、フジトランス(名古屋・田原航路:5便/週)
関西航路 阪九フェリー(神戸航路:1便/日、泉大津航路:1便/日)
名門大洋フェリー(大阪南港航路:2便/日)
四国航路 フェリーさんふらわあ(松山航路:1便/日)
オーシャントランス(東京・徳島航路:1便/日)
超精密機器の国際輸送拠点
超精密機器の国際輸送拠点写真

超精密機器運搬船の拠点(田野浦埠頭)

 北九州港を拠点に、使い捨ての梱包資材を大幅に削減した超精密機器の画期的な海外向け一貫輸送サービスが精密機器装置メーカーの高い評価を受け、実績を上げています。
 このサービスを提供しているのは北九州市門司区に物流センターを持つ「キャリムエンジニアリング株式会社(本社:東京)」です。
 財務省の貿易統計によると、平成22年の半導体等製造装置輸出の取扱実績で、全国シェア16.5%、全国2位、輸出額として1,282億円となるなど、北九州港は精密機械輸出の国内有数の拠点となっています。

自動車物流の拠点

 日本を代表する完成車メーカーをはじめ、多くの自動車関連企業が背後圏に集積している北九州港は、完成車・自動車部品の物流の拠点として、企業活動を力強くサポートしています。

新門司自動車物流センター
新門司自動車物流センター写真

自動車部品の海陸一貫輸送
(新門司自動車物流センター)

 平成16年11月に、トヨタ自動車の国内完成車輸送の拠点が博多港から北九州港(新門司地区)に移転しました。海上距離の短縮による船舶の回転率向上と物流施設の集約化による効率化を図ったもので、これにより北部九州の国内自動車物流の大半は北九州港を経由することになりました。

完成車 トヨタ自動車九州(宮田工場)で生産された商品車の「移出港」と北部九州向け商品車の「移入港」
  • 移出:名古屋方面へ年間・・・主に輸出用
  • 移入:北九州方面へ年間・・・主に福岡、佐賀、長崎、熊本県
部品輸送 トヨタ自動車九州をはじめ、佐賀方面部品メーカー、ダイハツ九州向けの東海地区で生産した自動車部品の「海上中継地」としての役割を果たしています。
小倉ROROターミナル
小倉ROROターミナル写真

高級外車の国内海上輸送基地
(小倉ROROターミナル)

 北九州港と北関東(茨城港)を結ぶRORO船航路を利用し、九州・山口地区で販売するドイツ製の高級輸入車が運ばれています。また、日産自動車九州工場の完成車が同航路を利用して茨城港に運ばれています。北九州港と北関東(茨城港)を結ぶRORO船航路を利用し、九州・山口地区で販売するドイツ製の高級輸入車が輸送されています。
 当該車両の新車整備センターは、当初、西日本と東日本の東西2か所に設けていましたが、2010年4月1日から、新車整備を効率良く行なうために茨城県日立市に統合しました。そのため、今後も安定的な輸送が見込まれています。
 また、それ以外でも、九州地区の自動車工場で生産された新車が同航路を利用して北海道に輸送されています。

田野浦自動車物流センター
田野浦自動車物流センター写真

田野浦自動車物流センター

 昭和46年に神戸港以西で初めて供用した旧田野浦コンテナターミナルの廃止に伴って機能を転換し、主に中古自動車を取扱う自動車専用のターミナルとして整備し、平成17年1月に供用を開始しました。

施設名 田野浦自動車物流センター
(門司区田野浦海岸)
面積 41,900m²
(蔵置能力 約2000台)

平成21年は、リーマンショックに端を発した世界同時不況の影響もあり、自動車専用船の寄港は減少しましたが、平成22年7月より、アフリカ航路が月1回寄港を始めたことから自動車専用船が定期的に寄港するようになりました。

新門司フェリーターミナル
新門司フェリーターミナル写真

フェリーによる中古車輸送
(新門司フェリーターミナル)

 新門司地区は、瀬戸内海に面するという地の利を活用し、阪九フェリーが泉大津航路1日1便と神戸航路1日1便、名門大洋フェリーが大阪南港航路で1日2便、また、オーシャン東九フェリーが東京・徳島航路で1日1便の旅客フェリーを運航しています。
 フェリーは、旅客だけでなく、九州地区の自動車工場で生産された新車の四国への輸送や、関東・関西地区などからの中古車の移入、九州からの中古車の移出などで利用されています。

コンテナによる完成自動車の輸出

 北九州港では、コンテナによる完成自動車の輸出も行なわれています。平成22年の取扱量は、品種別取扱量としては7位の8,896TEUでした。

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